レストランシェアにより誕生!「ダイニングバー空 – ku –」インタビュー

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シェアレストランにより誕生!フォークとナイフで食べる平打ち生パスタ

イタリアンシェフで生パスタ研究家でもある寺島速人さん。人気リアリティーショーに出演されていたためご存知の方も多いと思いますが、現在は青山にあるイタリアンレストランでシェフをする傍ら、築地にある「ダイニングバー空 – ku –」にてシェアレストランでパスタ店のランチ営業をされています。開業して1週間経ったばかりという大変ご多忙な中、お話を伺うことができました。

俳優からイタリアンシェフの道へ

―シェフを目指したきっかけは何ですか?
僕は俳優を目指していたので、その下積み自体に居酒屋や鉄板焼き店でアルバイトをしていました。ホールよりもキッチンに入りたいと思って、実際にキッチンを担当していたので、教えてもらっているうちに自然と料理ができるようになっていきましたね。料理学校などには行かず、現場と独学で学んでいきました。
―イタリアンを選んだ理由は何故でしょうか?
実は特にこれというきっかけがあった訳ではなくて。いろんな飲食店でアルバイトをしましたが、イタリアンの店で長く働かせてもらっているうちに、自然とイタリアンのシェフになりたいと思うようになったんです。
―シェフの道1本で行くと決めたのはいつですか?
俳優とシェフの両立も考えましたが、30歳までに手に職をつけたいと思っていましたし、どちらかに集中して頑張るべきだと考えたからです。その当時出演していたのが件のリアリティーショーですが、その後俳優は辞めてシェフの道を志すことを決めました。
あっさり決意できた訳ではなく、勿論俳優も続けたい気持ちはありましたし、いろんな葛藤や悩みがありましたけど、今はシェフの道を選んでよかったと思っています。

始めたばかりのシェアレストラン

―シェフとして働きながら、シェアレストランを始めようと思われたのは何故ですか?
シェフ業と平行してレシピ動画をアプリ配信したり、料理教室もしていたのですが、どれも単発の仕事でしたし、もともと自分の店を持ちたい、独立したいという気持ちは強くもっていました。でも1から店を始めるには資金的にも厳しいですし、賭けのようなことはなるべくしたくないなと。シェアレストランなら初期費用の心配が要らないですし、お店の経営を学ぶ事もできるのかなと思ったのがきっかけですね。
―オーナー店舗はどのように探されましたか?
偶然知人に借りることができたんです。僕の場合、シェアレストランという方法があることを知識として持っていたし、貸してくれるオーナーもすぐに見つかったので幸運でしたが、シェアレストランの紹介をしてくれたり、借りる先を探せるサービスがあるのはいろんな手間が省けて便利だと思います。店を貸してもらいやすい環境になったら、飲食業界全体も活性化しそうですよね。
―1週間前にオープンされたばかりとのことですが、準備期間はどれくらいでしたか?
開店準備にかかった期間は2~3週間位で、チラシは1週間前に作成しておきました。チラシは事前にたくさん配るという事はしていなくて、自分で少し配ったり、口コミやSNS配信で簡単に告知した位です。
―集客はどのようにされていますか?
シェアレストランの良いところになると思うんですが、オーナー店舗にお客さんがすでに付いていますよね。例えばこの店だったら、夜のバーのお客さん向けに店舗のカウンターなどにチラシを置かせてもらえるので、そこから集客できています。あとは立地を考えて、この場所だったらオフィス街なので、近くの企業やお店の方に来てもらえるように地域密着型でアピールしていく方向で考えています。今後も地道にビラなども配っていきたいですね。

フォークとナイフで食べる新感覚パスタが誕生するまで

―店舗前の「淡路島生パスタ」のぼりが目につきますが、このパスタを選ばれたのは?
自分が元々販売代理店を行っていた縁もあって、「淡路製麺」の平打ち生パスタ“パッパルデッレ”を使っています。湯で伸びもしにくいし、時間が経っても一つ餅のようにくっついてしまうこともなく使いやすいですし、見た目のインパクトが大きい事もあります。
一般的に太いパスタのイメージとして“フェットゥチーネ”がありますが、パッパルデッレはもっと麺の幅が広くて、今使っているものは幅2.5センチもあるんです。普通、パスタはフォークとスプーンを使って食べるものですが、これはフォークとナイフで食べてもらうというのが特徴になると思います。
―メニューの種類はどんなものでしょうか?
辛いソーセージのトマトクリームパスタと、大きな北海道産のフレッシュモッツァレラチーズを乗せた「カプレーゼ」(いずれも850円)の2種のみです。これは苦肉の策でもあって、シェアレストランの場合、使える冷蔵庫のスペースが十分じゃない事がほとんどだと思うんです。今もワインセラーの一番下の段をお借りしているだけの状態なので、もう少し冷蔵庫スペースが使えたらなという悩みはあります。
じゃあ乾麺にすればいいんじゃないかと思ったんですが、乾麺だと保存場所には困らなくなりますが、茹で時間が7~8分かかってしまいます。生麺であれば1分半ほどで茹であがるし、オフィス街のランチ営業では、やっぱり素早く提供できる麺を使いたいですよね。

お試し感覚でもできるのがシェアレストランの強み

―シェアレストランをしてみて感じた、メリット、デメリットはありますか?
メリットは初期投資をはじめリスクが少ない点。あとは自分の場合も2~3週間でしたが、開店準備期間が短く済むので、思い立ったらすぐ実行に移せる、勢いでも始められることかな。そんなに重く深くは考えず、トライアルのような形でまずは始めてみることができるのは有難いですね。
それに実際シェアレストランを始めてみると、自分の思っている予想と現実が違っている事多かったんです。それまではわからなかった店の運営ノウハウ、オペレーションなど、店舗運営にあたって重要なことがたくさん学べるんじゃないかと思います。
デメリットは、やっぱりメニューの制限かな。先程お話したようにこの店のメニューは2つのみ。種類が少なく済んで、冷蔵庫をなるべく使わず、インパクトがある、という3つのポイントを考え抜いて決めたメニューです。
それでも、お客さんからは「もっと他にメニューはないの?」と聞かれることがあります。メニューを増やしにくい、多彩にしにくいという点はシェアレストランならではの悩みになるのかと思いますが、その中でもどうにか試行錯誤してやっていきたいですね。

東京ではなく、石垣島に店舗を持つのが夢

―ご自身の今後の展望を教えて下さい。
今はこのシェアレストランでお借りしている店を頑張って軌道にのせて安定させたいと思っていますが、色々とできる事が限られてはくるので、この経験をもとにしていつかは自分の店を持ちたいですね。
以前は東京に自分の店を持ちたいと思っていましたが、今の夢は沖縄の石垣島にイタリアンの店を構えることなんです。不便な点もありますが、大好きな自然の残る島へいずれは移り住みたいと考えています。石垣島はとても良いところなので、そこで将来自分の店を持つことができたら、ぜひいろんな方に自分の料理を食べに来ていただきたいですね。

店舗情報

  • 出店期間:毎週月~金曜日 ランチ営業 11:30~14:00(13:30ラストオーダー)
  • 開催場所:「ダイニングバー空 – ku –」
    東京都中央区築地2-6-9
    新富町駅・築地駅から徒歩5分
  • ご予約・お問い合わせ:03-6260-6936
  • 参考:
    ホームページ