あの人気テレビ番組でも大絶賛!シェアレストランのパイオニア「ケニックカレー」

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4年前からシェアレストランで営業を始め、「間借りカレー」人気の先駆けと言われているのが、渋谷・Bunkamura正面の「ケニックカレー」
人気テレビ番組でも紹介され、大変話題となったカレー、‟パクチースペシャル“が記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。店主のケニックさんに、シェアレストランのスタートから、大人気店となった現在に至るまでのお話しを伺うことができました。

当時としては珍しかったシェアレストラン

―ご自身のお店ではなく、シェアレストランを始めた理由は何ですか?
もともと自分で友人知人にカレーを振舞っていた時に、先輩や周囲の方に「カレーのケータリングとか店を始めてみたら?」って言われる事があって、じゃあカレーの店をやってみようかなと思ったんですけど、自分でどこかに店をつくるといっても、200万円とか1000万円とかかかりますよね。当時お金も無かったですし、それは無理だなぁと思っていて。
その時友人が、このバーを木曜日だけシェアレストランする形で営業していたんです。他の業態ではなくてオーナー店と同じ「バー」なんですが、営業するのはオーナーではなく友人達3人っていう面白いケースで。当時としては珍しかったかもしれないですね。その友人達から「このバー、平日昼間空いてるみたいですよ」って言われたのがきっかけで、自然な流れにのって手探りで始めました。
―ケニックカレーは、ケニックさんのお名前が由来だと思うのですが、「ケニック」はご本名から取られているのでしょうか?
本名がケンイチなんですけど、ローマ字表記だと「KENICHI」になって、外国人の方に“ケニチ”って呼ばれてしまうんですよね。なのでちょっと変えてみてケニックにしたんです。店を始める時も名前は色々迷ったんですが、わかりやすくていいかなと思って、そのままケニックカレーにしました。

シェアレストランスタートから1年間の苦労

―オープン当初はどのような状況だったのでしょうか?
シェアレストランを始めて最初の1年間、2014年の6月から、2015年の3月位までは全然お客さんが来なかったんです。その時は本業のほうで雑貨や陶磁器をつくったりしていて、それと平行したりして何とかやれていたという感じで。
その頃は営業日もコロコロ変わって、最初は土日は占い師さんが入っている関係で平日のみのシェアレストランでした。途中で土日も営業できるようになったんですが、あまりにも人が来ない事に心が折れそうになって(笑)、店の営業を土・日・月・火の週4日にして他の仕事を入れたりしていたこともありましたね。その頃お客さんにはよく「営業日時がわかりにくい」って言われていました。そのうちお客さんが増えていって、今の水曜木曜休みになりました。
―お客様がいらっしゃるようになったのは何が考えらるのでしょうか?
友人、知人にファッションデザイナーの方やモデルの方、バンドマンの方など、何かを創作している仕事に就いている方が多かったのもあって、実際に食べてもらった感想を口コミで広めてもらったり、SNSに投稿してもらったのがじわじわ広がっていったのかなと思います。開業当初は同じ事をしてもらってもそれほど効果が無かったのかもしれないですが、最近はSNSの効果がだんだん上がってきているのかなと思いますね。

思ったより大きかったテレビ放送の影響

―今年の2月には人気テレビ番組で紹介されましたが、反響はいかがでしたか?
もともと、カレーやこの店を通じて友人、知人が知り合って、何か面白いものが生まれたりする場になればいいなと思っていたので、あまり外向けのアプローチを自分からはしていませんでした。暫くそれを続けていましたが、そろそろ何か違う事をやっていこうかな、今までと違って外側に向けたアプローチをするべきかなと思っている時に、これは偶然なんですが、テレビの取材依頼が複数あったんです。
ありがたいことにテレビ放映後は多くのお客さんに来て頂いてます。放映から半年近くたって、やっと少し落ち着いてきたと思いますが、テレビの影響力の大きさには驚きましたね。
―無水キーマカレーというのは、どのようにつくりあげたのでしょうか?
通常の無水調理って、無水調理専用の鍋があって、そこで野菜の水分で調理するっていう流れだと思うんですが、自分のはそうではなくて全く偶然の産物ですね。
2010年か2011年の事でなんですが、ある友達の展示会の時にカレーを出してほしいと言われて。その時はご飯は出せなくてパンにするのということで、いつもより水分少な目でつくってほしいという希望があったんです。いつもは水を入れてカレーを煮込んでいたんですが、それをやめてできたカレーを食べてもらったら、「こっちのほうがおいしいね」という感想があって。“無水でカレー”ってなるとインパクトもあるし面白いなと思って、そこからは無水キーマでやっていこうと決めました。

シェアレストランならではの工夫でつくり出された人気メニュー

―人気メニューを教えて頂けますか?
この無水キーマがケニックカレーですが、ケニックカレーと魯肉飯(ルーローハン)のあい掛けと、ケニックカレーに炙ったチーズと刻みアボカド、半熟卵をのせた“恐竜の卵スペシャル”、それから“パクチースペシャル”の3つが人気ですね。2016年にパクチーの第一次ブームと言えるものがあったと思うんですけど、パクチースペシャルはテレビ番組で紹介頂いたのもあって、また今年ブームが再燃している感じです。
―いずれもインパクトがある、口コミしたくなるメニューですよね。
おいしいのは勿論、見た目でも楽しんでもらおうとか、面白くできたらなというこだわりはあるかもしれないですね。
―シェアレストランの場合、簡単なメニューになる場合も多いと思いますが、メニューにバリエーションがありますね。
そうですね、朝から仕込みをするようにしています。あと食材置き場はあまりないので、買い置きなどは基本的にしないで、当日の朝に買い出しに行っていますね。冷蔵庫のスペースも小さいんですけど、冷蔵庫の内部サイズを細かく測って、ぴったりのタッパーを用意してます。やっぱりバーのキッチンなので、コンロの使い勝手とか、慣れるまではメニューもどうしようかなと悩みましたし、試行錯誤で大変でしたね。
あと同じシェアレストランならではの問題としては、結構カレーは臭いが抜けにくいんですよね。なので営業終了後は窓を全開にして、エアコンを送風にして帰るようにしています

シェアレストランで大切なのは、店が営業しているのを毎日告知すること

―これからシェアレストランをされる方に、アドバイスはありますか?
きちんと宣伝する事が一番大事かなと思います。今はSNSの1日1投稿以上をしようと思ってやっているんですけど、店を始めた頃は、営業前に「今日はこういうメニューです」、営業後は「今日はありがとうございました」と2投稿するようにしていました。
それをすることによって、店がちゃんと動いてる事がわかるっていうのがすごく大事で、
投稿の間隔が空くと「本当に今日営業してるのかな?」って思う
じゃないですか。
それで来店したのに営業してなかったら、その方は二度と来てくれないんじゃないかと思うんですよね。
営業していることさえはっきり告知していれば、店の場所が悪かったりしても来てくれる方はいると思うんです。
これはインスタ映えするメニューをつくればいい、という事ではなくって、あくまでもお店が今営業しているというのを知ってもらうのが、シェアレストランでは大事かなと思います。
シェアレストランという選択肢は、1から店をつくるより、よっぽどリスクが低い話だと思うので、全然アリだと思うんですよね。今っぽいなとも思うし。自分としてもこの店は面白いと思っているので続けながら、将来的には自店舗が持てたらいいなと思っています。

店舗情報

  • 店舗名:ケニックカレー
  • 住所:東京都渋谷区道玄坂2-25-7プラザ道玄坂5階
  • 定休日:水曜木曜
  • 営業時間:11:30 ~ 16:00まで(L.O.15:45)
  • 営業日・メニュー等はSNSをご確認下さい。
  • オーナー店舗:渋谷 道玄坂 Bar foxy(バー フォクシー)
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