異国へと誘う、クイーンの気品をたたえた逸品カレー「エメラダ」

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限定的な“極上のひととき”を味わわせてくれるのが、「間借り店舗」の特徴の1つ。
“間借り”とは、飲み屋など夜に開店しているお店・お昼しか営業していないお店を利用して、空いているの時間帯に他のお店が営業を行う形をいいます。なので、営業は限られた時間だけ。福岡県六本松のカレー店「エメラダ」は、独学で築き上げたことで、店長にしか表現できない味を堪能させてくれる個性的なお店です。

控え目な看板と、存在の広がり

間借り店舗は、バーや居酒屋など夜に営業するお店の昼の時間など、空いている時間を拝借しますが、「エメラダ」が借りているのはスナックです。スナックはその言葉の響きから、年配の方が足を運ぶ場所…というイメージがあります。だからこそ、なかなか足を踏み入れないお店の雰囲気を“偵察”してみる意味でも、エメラダでの食事を楽しんでほしいところです。

オープンは2017年7月。地下鉄六本松駅から徒歩約3分の距離で、大通りを歩いていくと「スナック園」という看板が目に止まります。見ようによってはいかにもスナックな佇まいで、一見、カレー店のサインは見当たりません。実際、入口の扉に控え目に英字のプレートが掲げられている程度で、よく言えば控え目。よく言わなければ、「大丈夫?見つけられにくいですよ」。
しかしすでに口コミやSNS、ウェブサイトのレビューなどで、カレー通を中心によく知られた存在でもあるようです。

宝石の輝きを。お店には1つの国を思わせる情緒を

エメラダの名は、“宝石の女王”と称されるエメラルドに由来しています。さらにメニューのカレーには、“スパイスの女王”とうたわれるカルダモンを多く使用しており、そうした最上位の気品を表す意味も込められているようです。そのほか、店長はとあるインタビューで「(どこか中東のほうにある)国っぽい響きもあるから」と、いくつもの想いから店名を決めたことを語っていました。

カレー好きの店長ですが、もともとは調理することについてはまったくの素人。開店を志すにあたって、独学でコツコツと味の研究を重ねていきます。興味は人を奮い立たせるというか、思い込んだら突き進むタイプだったのか、集中して取り組んだことで、食やカレーについて、次第に様々なことがつかめてきたそうです。“国”になぞらえた空間で提供されるそうした研究の成果―。これが楽しみでなくて、いったい何なのでしょう。

エメラダの定休日は水曜日。営業はそれ以外の曜日の午前11時半~午後5時まで。そのため、お好みのタイミングでランチにゆっくり、または少し早めのディナーをしっかり…。毎日の予定や“お腹”と相談して、いろいろな味わい方が満喫できるといえそうです。
ちなみに間借りしているスナック園は、カウンター10席ほどのこじんまりとしたスペース。目の前にお酒のボトルが所狭しと並んでいますが、そんなミスマッチも、どこかの国を思わせる異国情緒をさらに膨らませているようです。

ポイントは「独特の味わい+存在感のある具材」

気になるメニューは骨付きマトンカレー、マトンキーマ、チキンカレーなど。日のよって提供される品が変わることもあるそうです。値段は1000円~2000円の範囲内。
たとえばマトンカレーは、プレート上の具材が沈み込むスープに囲まれて浮き立っているようで、しっかり存在感を放っています。熱さが伝わってくる深みのある香りも食欲をそそります。そして別々に出されるご飯はバスマティライス。バスマティとは、インドやパキスタンで栽培される品種で、別名“香りの女王”ともいわれています。ここでも女王の登場ですね。調理しても粘り気が少ないため、カレーによくマッチするのでしょう。
骨付きマトンは、手を使って豪快にかぶりつくのがおススメ。そうすることで、顔を出す骨の髄にたまっているスープを味わうことができ、味の奥深さが一層引き立ちます。

そしてたとえばチキンカレー。やはりルーはサラサラしていますが、唐辛子が効いていることもあり、ふくよかな辛みが舌を刺激します。ライスは同じくバスマティ。外国産特有のパラパラした食感もカレーとのミックス度を高めています。チキンはしっかり煮込まれていて、ほぐれやすく食べやすい絶妙さ。 こうした優しい調理は、同じく食べる人に優しい、お店の素敵なおもてなしの1つですね。
メニューの1つ1つからは、味わいの深さとともに、店長の試行錯誤の結果が感じられます。もちろん熱くて辛い! 辛みは食後も余韻を残していますが、口の中を落ちつけられるようにおまけでチョコレートを用意してくれたりと、アフターケアにもさりげない気遣い。後先考えず、一心不乱に自分の食事と向き合いましょう!

おいしさを支える何層もの「コク」

味の表現に「コク」という言葉がよく使われます。コクは甘さ辛さなど多様な味覚の競演であり、料理する人によって、まったく異なる深みとなって表われるともいえるでしょう。特にカレーは「コク」がつく商品名が多いことからも、大切な要素であることがうかがえます。

口当たりの良さ、何層にも折り重なった味わい…。エメラダ店長の、独学ながらもたどりついた1つの着地点を示す独特さは、個性的なコクを私たちに提供してくれます。
水分を飛ばして煮込んで旨みを引き出す、油をしっかりと使う、複数のスパイスを融合させて他にはない辛さをもたらす…。こうした1つ1つが、独特のルーと具材の見事なコンビネーションを生み出しています。
一方、厨房に注目すると、盛り付け前のプレートを熱湯で温めるといった随所に垣間見えるもてなしの心が、メニューの一品一品に息吹を与えています。

夢への第一歩。「シェアレストラン」

エメラダに限らず、日本の各地で「間借り」の営業展開は広まりつつあります。いずれもがオリジナルの味を多くの人に堪能してほしいという純粋な想いで展開されている、いわば情熱の証。間借りは「シェアレストラン」という言葉でも認知されてきており、お店の空いている時間を有効活用した営業方法です。

シェアレストランは、自分のお店を持ちたいけれども、資金や環境など様々な理由で一歩を踏み出せないでいる皆さんには、熱意の受け皿になれるとっておきの形といっていいでしょう。
和食、中華、洋食、はたまたオーガニックや薬膳料理…。挑戦したいお店の展開バリエーションはきっと多岐にわたるはず。どんな料理を、どういう人たちに提供したいのかといった運営プランが明確であれば、最初のステップの選択肢として、シェアというシステムが背中を押す大きなきっかけとなることは間違いありません。

「シェアレストラン」を詳しく知るために

まずは情報収集をして、自分の中でシェアレストランの内容を確認してみましょう。そのためのソースとして、当サイトなどの紹介ページがお役に立てるはず。既存のお店を活用することで、初期費用を軽減でき、ゼロからお店を作り上げるのに比べて負担も少なくスタートできるのは大きな利点。その上で、希望するお店ときちんと事前打ち合わせをして、シェアでの利用にあたって光熱費や家賃、諸経費の支払い条件など、細かな確認を行いましょう。
そうすることで、双方にとってメリットのある店舗展開ができますので、間借りだからこその良さを有効に活かすため、取り決めについて納得のいくまで話し合ってください。

自分のお店を持つということは、今は壮大な夢かもしれません。しかしシェアレストランを活用することで、叶わぬ夢物語ではなく、実現可能なリアルな目標とできることを、実際に感じていただきたいのです。そうした想いを後押ししてくれるたくさんの“実現したリアルな目標”が、このサイトでたくさん目にすることができるのですから。

店舗情報

  • 店舗名:エメラダ(Emerada)
  • 営業時間:11:30~17:00
  • 定休日:水曜日
  • 住所:〒810-0044 福岡県福岡市中央区六本松2-5-9
  • アクセス:地下鉄七隅線六本松駅から徒歩約3分
  • 電話番号:070-5495-2927
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※画像は一部イメージです。